logo menu

「介護・福祉分野で事業展開を図る!」

2015.01.15(木)

レポート詳細

2015年1月15日発行 中小企業振興 第1136号 4面に本講座が紹介されました。

 中小機構は仙台市産業振興事業団の共催のもと、介護・福祉関連事業を手掛けるベンチャー企業8社と同分野への参入や事業拡張を目指す企業とのマッチングを目的としたセミナー「介護・福祉分野で事業展開を図る!」を昨年12月19日に東京・大手町のビジネス創発スペース「TIP*S」で開催した=写真。ベンチャー企業がそれぞれ自慢の独創技術をプレゼンテーションし、中小企業経営者ら約50人が協業先をみつけようと熱心に聞き入っていた。

 同セミナーでは、泉秀明・中小機構東北本部審議役の開会挨拶に続き、パラマウントベッドの坂本郁夫取締役が「パラマウントベッドの新規事業戦略」のテーマで基調講演を行った。

 坂本取締役は「社会の高齢化に伴い、医療費の抑制が叫ばれる中では未病予防をどうビジネスにするかが課題」「日本型のヘルスケアシステムをつくり、世界に発信していきたい」「生体情報や睡眠状況を測定し、遠隔で把握できるスマートベッドを広めていく」などと今後の方向性を語った。

 引き続き、中小機構が運営する東北大学連携ビジネスインキュベータ(略称・T-Biz、仙台市)、慶應藤沢イノベーションビレッジ(同SFC-IV、神奈川県藤沢市)、いしかわ大学連携インキュベータ(同i-BIRD、石川県野々市市)の3施設に入居するベンチャー企業5社と、仙台市産業振興事業団が運営する仙台フィンランド健康福祉センター研究開発館が支援するベンチャー3社の合計8社がそれぞれの事業や技術の将来性などを説明し、来場者に協業や支援を呼び掛けた。

 このうちTESS(T-Biz)は下肢に障害がある人向けの「足こぎ車いす」を、REVODY(SFC-IV)はバッテリーが長持ちする歩行支援ロボットスーツを、AIP(i-BIRD)と水環境未来開発研究所(同)は介護施設・病院などの水質改善に役立つ浄化材を、美楽(同)は携帯電話などの電磁波被曝を防ぐ電磁波ブロックシートをPR。各社とも「革新的なオンリーワン技術だ」と強調した。

 その後、仙台市産業振興事業団の理事が仙台フィンランド健康福祉センタープロジェクトの一環として確立した福利専門職アドバイザー制度について概説。同センターが支援するエー・エス・ブレインズ(仙台市)は独居高齢者の見守りシステムを、トレック(同)は通所介護の送迎プラン自動立案サービスを、ゆらリズム(同)は音楽を用いたリハビリデイサービスを説明。プレゼン終了後は、参加者が各社の製品を手にとったり試乗し、質問や意見交換を行った。