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お客様と一緒に育つおもてなし経営 ~老舗企業・背水の陣からの復活と新価値創造~

2015.06.01(月)

レポート詳細

2015年6月1日発行 中小企業振興 第1145号 4面に本講座の記事が紹介されました。

 中小機構が運営するビジネス創発拠点TIP*S(東京・大手町)は、参加者に講演やトークセッション、イベントなどを通じて「マナビ」「カンジル」を感じてもらえるジカンとする「TIP*Sマナビジカン」をスタート、第1回として銀座テーラーグループ代表取締役社長の鰐渕美惠子氏による講演を4月24日に開催した。会場には約70人の聴講者が詰めかけた。

 銀座テーラーは東京・銀座に本社を置くオーダーメード紳士服の老舗企業。バブル崩壊などで約100億円の借金を抱え、深刻な経営危機に陥ったが、一介の主婦だった鰐渕氏が病床の夫から社長を引き継ぎ、持ち前のバイタリティーと行動力で斬新なアイデアを次々と打ち出して見事に再建し、新たな成長軌道に乗せた。

 鰐渕氏は「お客様と一緒に育つおもてなし経営~老舗企業・背水の陣からの復活と新価値創造~」と題して講演し、社長になった経緯に始まり、自身を奮い立たせて難関に立ち向かったときの心情や新ブランド立ち上げなどの具体的な再建策、事業拡張などについて詳述。評論家の竹村健一氏の講演会に参加したのをきっかけに財界人との付き合いが広がったことや、PR会社を活用してニュースリリースを配付することで年間130件もテレビ、ラジオ、新聞、雑誌で紹介されたことなどの事例を挙げ、「経営の根本は情報と人脈です」と強調した。

 後半は鰐渕氏と中小機構の増山壽一理事が会場からの質問を交えながらトークセッションを行った。この中で、会場の参加者から、経営が苦しい時に「お客さまの幸せづくりをお手伝いする」などとする経営理念を作った狙いや当時の心境を聞かれ、鰐渕氏は「人(社員)をまとめるのにスローガンがいると考えました。この旗の下に集まれという気持ちでした」と説明した。