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こども視点アイデアソン~こどもが歓迎される社会を生み出す新しい商品・サービスを考えよう~

2016.07.11(月)

19:00-22:00

レポート詳細

【開催レポート】2016年7月11日開催
こども視点アイデアソン
~こどもが歓迎される社会を生み出す新しい商品・サービスを考えよう~

  • このテーマだったら、ワークショップでいろいろアイデア出しできる、楽しそうだ、そんなことを思いながら、参加してみた。
  • 会場に入ると、子供の頃に呼ばれていた名前やニックネームのタグをつけて参加するよう言われる。テーマに応じた仕掛けだから30名を超える参加者の皆さん、素直に受け入れる人が多い。

Ⅰ.インプット「こども目線を獲得せよ!」
      ~様々な体験を通してこども目線で感じてみる~

  • こども未来探究社代表、小笠原舞氏、小竹めぐみ氏の女性二人によるスピーチが始まった。両氏は保育士経験も踏まえ、こどもがよりよく育つ環境づくりやこどもの持つチカラが大人の世界も変えられるという思いのもと、様々な活動を行っている。
  • いくつかのワークを通してこども目線を体験してみるワークが始まった。

1.映像から見るこども視点

  • 両氏から提供された2つのこどもの映像を見た。一つ目は、「幼児が座ってチェーンを上げては降ろすの繰り返し」、二つ目は「年齢の違う幼児たちが、おもちゃなどをもって一人の子が何かを周りに訴える(ように見える)、そしてこれを見る子供たち」。
  • こども達は何を思って行動しているのか?こども視点に戻ってグループで話し合う。
  • 「繰り返すことが好き」「重さを感じている」「音を感じている」「何が楽しいのか?」等々、参加者の視点によって、いろんな角度での発見。childvision1

2.自分の「コドモ力」はどのくらい?

  • 次のワークは「コドモ力」の測定。「踊ることが好き」、「失敗しても責任は感じない」、「今が楽しければそれでよい」などの複数項目に自分が感じる度合いに応じ、コドモ力を「5」,「3」,「1」で得点化。
  • 高得点を獲得するコドモ力の高い人から、「つまらない大人になってしまった」と感じる人も。
  • 得点が「5」、「1」に偏る人や、全てが「3」になった人なども。これも面白い!ちなみに、自分の合計は平均的な得点。良いのか悪いのか?
  • 最後に各項目のコトバの解説があった。「道に咲いている花に目が行く」=「感性が鋭い」など。「1」だった。納得。明日から道に咲く花に目を向けよう!コドモ力を鍛えたい!

3.こどもメガネを使って子どもの視界を体験!

  • 参加者には上下左右の視界がかなり遮られる特製「こどもメガネ」が配布される。これを着用しこども目線の地上70㎝前後に目線を下した格好で、参加者が場内を動き回る。これはなかなかシュールな光景。
  • 「こんなに視野が狭いのか」、「事故にあうのが良くわかる」、でも「集中できるね!」等々の反応。
  • さらに、赤ちゃんに帰ってお母さんに抱っこされた視界も体験してみる。椅子にだらっと体を投げ出し上を向いて座る。「蛍光灯まぶしすぎる!」、「こんな強い光で赤ちゃん大丈夫かな?」などの心配事も。
  • こどもの視界からこどもの視点へ、頭が切り替わっていくかな。少しずつ脳が刺激を受けている気がする。childvision3

4.「あそび開発」

  • グループに配布された複数の綿棒を使って、何か遊びごとを生み出す。個人で考えた後、グループで発表。
  • 参加者から面白いアイデアがどんどん出てくる! 両者1本ずつ持って綿棒もボールに例えた「綿棒サッカー」、複数の綿棒に色付け(カードゲーム)ページワン、綿をひたすらときほぐして細く長ーくする「蜘蛛の糸」、綿棒を折り曲げ「綿棒福笑い」等々。
  • 色を塗る、思いつかなかった。綿をはがす、逆転の発想だ。人が集まると面白い。自分のアイデアのつまらなさを痛感。そのまま使うという固定観念にとらわれていたのだろう。childvision5

5.振返り ~気づき・視点~

  • インプットワークを通しての解説があった。「クリエイティブが欠如しがちな現代社会に『こども視点』を広げよう!」
  • 「既成概念を取り払うことによって新たな気づきが出る。これを生かすのだ!」
  • 「こどもには大人スイッチはないが、大人にはこどもスイッチがある!使い分けができる!」
  • ありがたきお言葉。まだまだ未来があることにワクワク感が。

 

Ⅱ.アイデアソン

 ~こどもが歓迎される社会を生み出す新しい商品・サービスを考えよう~

  • ファシリテーターとして、全国でアイデアソンやハッカソンを手掛けている原亮氏、コミュニティビジネスの支援や人材育成を続ける須藤順氏が登壇。
  • 前半のインプット体験を再度振り返り。
  • 「アイデアとは、既存の要素の組み合わせで生まれる。発散を繰り返すことで生まれる。」
  • さあ、ワークショップが開始された。皆ワクワク感でスタート。

1.かけ算ストーミング

  • グループ内でペア作業開始。各人が4つの単語を書き出し、これを4×4で並べ16個の組み合わせが生まれる。その組み合わせで商品アイデアをペアで話し合い。一つ30秒だ。
  • 例えばこんな感じだ。「野球」+「愛」=「ネーム入りお揃いユニフォーム付カップル限定シート!二人の映像と名前がビジョンにも!」。
  • ペアでの話し合いだが、途中から全く言葉が出ない。パートナーの女性に助けられ、商品アイデアは埋まった。パートナーは自分の欲しいものなどから連想しポンポンと商品が誕生。すごい!
  • 短時間で脳を集中し答えを出してみる。こんなこと全然やってない。気づいた。childvision6

2.こどものシーンを思い浮かべる

  • ペア作業が続く。こどものシーンを4つ出し、そのシーンについて大人目線で語る。次にこども目線で語る。
  • 例えば、「歌にあわせて踊る」。大人目線「可愛い」「元気」「音がうるさい」「下に響く」「もっと上手になれ」「こういう風にやれ」。こども目線「楽しい」「嬉しい」「友達とやると楽しい」。
  • なるほど、目線の違いを感じる。しかし、大人になると、ネガティブ思考、上から目線が増えていくのだろうか。childvision7

3.新しい商品に

  • 先のシーンに対し、こども目線で新しい商品アイデアを考え、参加者同士で提案しあうことに。
  • 全員立ち上がり、内側と外側に分かれた円になる。向かい合ったペアと順番にアイデア交換することに。どこかの番組のお見合いのようだ。楽しいかも。
  • 数分の間でそれぞれのシーンを持ち寄りアイデア提案。これもなかなかハードな脳の回転だ。
  • 脳をフル回転し短時間でアイデアを出してみること、刺激し合うこと、普段なかなかやらない頭の使い方を体験。アイデアをほめることでさらに活性化する。
  • こども目線のポジティブ思考を活かしつつ、大人目線のネガティブ思考の問題解決につながるような商品なのか。childvision8

4.アイデア開発、品評

  • 先のお見合いも経て、今回の最終仕上げとして、個人でアイデアをまとめていくことに。今回のワークでは最長10分間という時間をもらった。が、悩んでいるうちに、あと2分。あれ?何だったんだ、今日の作業は?私の脳はもう回転しないのか。
  • 参加者が発明した商品アイデアを机に並べ、全員がこれを歩き回って見ていく品評会に変わった。「いいね!」という商品に「★」をつけて回る。
  • ★10個以上が付く商品も続々登場。多くの「★」を獲得された商品がいくつか発表された。 
  • 「水たまりに入ると色が変わる長靴」「夫婦喧嘩をハイチーズ!」「お父さんの寝顔がイケメンに!」などなど。
  • 星の数に限らず、本当に面白いアイデアがある。あの短時間で課題解決が整理されており、アピールするキャッチコピーもできている。みんなすごい!
  • 一方、自分の発想力がないことにとてもショック。私の商品は「★」二つ。うち一つは自分。残りの方ありがとう!お恥ずかしいので商品の紹介はしません。
  • 品評会後に講師からフォローのお言葉が。「『わかりやすさ』、『伝わりやすさ』の高い商品が評価を得ているのではないか。商品としての発展性はその他のアイデアのほうが高いことも十分にある。」
  • 終了前には、本日のアイデアソンを受け、グループ内で各自のコミットを宣言し合って終了。
  • 皆さん、すがすがしい表情で会場を去って行かれる。気持ちいい人達が多い!こんな人達が世の中をよくするのだろう。楽しくするのだろう。私もその仲間の一員になりたい、頑張りたい。childvision9

<編集後記>

「アイデアソン」。アイデア+マラソンから来ているだけあって、頭の中でアイデアをグルグル走り続けること理解。一応、マラソン愛好家としては、マラソン同様、レベルの差はあれ、誰でもトレーニングすればできるようになると自分に念じた。参加者の発想力の豊富さと、とにかく楽しんでいる意識に刺激を受け、少し火が点灯。当然シゴトにも生かせるし、人生がもっと楽しくなるのでは?人からの刺激と、脳のマラソンを始めたい。そんなことを感じた。