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【レポート】自分だけの「肩書き」をつくってみよう!

2018.06.21(木)

19:00-21:00

レポート詳細



みなさんは、自分らしさを伝える「自分だけの肩書き」を持っていますか?

会社組織にいれば、部署や役職といったもので表現することはできますが、それはあくまでも会社にいる自分を表すもの。自分がどんなことに興味関心があって、何ができるのかをシンプルに表現できたら、より“自分らしさ”を伝えることができますよね。

 

今回は、自分が大切にしていることを掘り下げながら自分だけの「肩書き」をつくるワークショップ。

ファシリテーターを務めたのは、中小機構人材支援アドバイザーの大木浩士さんです。広告代理店に勤めるかたわら、出身地である栃木県の各自治体のまちづくり、移住促進のサポートなど、地域や個人が抱える課題解決に向けた活動を積極的に行ってます。さらには羽黒山伏や神社研究家としての顔も持っているのだそう。



▲自身の活動をお話されている大木さん

 

そんな大木さんから、ワークショップ内ではポイントとして「正解はなし!」「感じたことを大切に!」「メモをたくさんしよう」と伝えられました。前向きに肯定的に進めていける雰囲気が早速できあがり、わくわくしてきました。

この日のワークショップは、3人一組となって少人数のグループになり、「個人で考えを深める時間」と「チームで共有やアドバイスを行う時間」を交互に持ちながら進めていきました。

普段から自分自身のことを深堀りする時間を持っている人はそんないないのではないでしょうか。だからこそ、みんな真剣です。

 

中でも面白かったのは、書き出した自分の好きなことや、大切にしていることに「なぜ?」を繰り返し、自分の原点となる思いを見つけていくワーク。

例えば好きなことが「漫才を見る」だったとします。そこから、

-なぜ好きなのか? ボケ、ツッコミが好き。

-なぜボケとツッコミが好きなのか? 話のうまさに感動するから。

-なぜそこに感動するのか? 芸人さんの(人やもの、出来事に対する)観察力がすごいと思うから。

-なぜ観察力をすごいと思うのか? 周りをしっかり見れる人間でいたいから。

-なぜそんな自分でいたいのか? 常にいろいろなことを吸収していたいから。

といったように、時間内に可能な範囲で「なぜ?」をひたすら自分自身に問いかけていきました。自分の根っこに、こんな考えが確かにあると再認識できるワークです。



▲アウトプットした考えをシェアする参加者

 

その後、グループ内でシェアしていくと個人で考えるのとは異なる面白さもありました。グループ内で質問し合ったり、互いにフィードバックをして“他者から見た自分”を知ることができたと思います。単に自分で整理して自分の中にとどめるのではなく、必ず「伝える」という時間が用意されていることで、自ずとそれぞれの人たちの考え方や背景を知ることにつながります。そんな時間が多く設けられていて、グループのメンバーのその人らしさを前向きな視点で見つけていく意識が醸成されていったと思います。

 

思いの原点を探ったあとは、いよいよ「自分だけの肩書きをつくる」ステップに入っていきました。これまでのワークを通して得られたことから、大切にしたい自分だけのキーワードを出して絞ります。それができたら、思い切って肩書きを作ってみようという時間に。

肩書きで大切なのは「人に伝わって意味があるものであること」と大木さんは言います。「誰の、どんなことに役立つことができるのか」そんな意識を持ちながら、それぞれ肩書きを作りあげていきました。



▲1人10秒程度で「自分だけの肩書き」を発表していきました

 

最後は、全員が肩書きを発表です。「私の肩書きは〇〇です。△△な人に✖✖ができます(できるかもしれません)」と伝えていきました。「私の肩書きはインディーズ百姓です。子供たちに笑顔と生き抜く力を与えます」と熱く発表した方がいたり、参加した30名一人ひとり、まったく異なる肩書きが生まれ、発表の度に大きな拍手が起こりました。ワークを通じて誰かの力になれる、そんなところまで考えを深めていったことで、それぞれ素敵な肩書きができあがりました。

 

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多様な生き方、働き方ができるようになっているこの時代において、自分にしかないもの、自分ができることをしっかりと伝えることができる「肩書き」は持っていたいものです。

今回のワークショップでは「肩書き」を作る過程を通して、自分の原点となる思いを探るとともに、「私はこんな人です」と参加者一人一人が自分の個性を誇らしく思うことができる2時間だったと思います。そして、正解のないワークだからこそ、さまざまな言葉や考えがシェアされる中で、参加者がお互いの違いを尊重する意識を持って取り組んでいるのが印象的でした。


(レポート:草野 明日香)