logo menu

【レポート】第119回 ワイガヤサロン@TIP*S「ウィズ・コロナ時代の失敗学 〜今だからこそできるトライ・アンド・エラーについての情報交換〜」 

2020.07.27(月)

19:00-21:00
 

レポート詳細

今回は、「ウィズ・コロナ時代の失敗学 〜今だからこそできるトライ・アンド・エラーについての情報交換〜」というテーマでサロンを開催しました。

当日の議題は、(1)リモート時代にも拘らずリアルな面接を望む顧客への対応法、(2)人材育成や研修手法の変化および新規顧客獲得営業の方法、(3)コロナ時代・リモートワーク時代の印鑑文化、(4)リモートワーク中の雑談の機会の創出法、(5)余暇の過ごし方、(6)これからの人の管理と評価の方法…という6つが中心となりました。

(1)については、顧客の環境にもよるが(自宅やオフィスでは話しにくい議題の場合はリアルを求められやすい)、その場合も、①リモートでのやり取りを前提に話をすすめる、②ホテルやカラオケボックスがリモートワーク支援のサービスを行っているのでそこに誘導する、③自分の近隣にも感染者が出た話をする等の方法が意見として出ました。また、文具・家具メーカーが作っているリモートワーク用の設備(電話ボックス型の小部屋)にも関心を示した方がいました。道筋がついている会議の場合にはリモートでもOKだが、そうではない場合にはリアルな会議のほうが真剣に議論できるのではないかという使い分けのアイディアも飛び出しました。

(2)については、人材育成に絡む仕事をしている方が多くさまざまな情報交換がなされました。①リアルの研修は、感染防止対策をきめ細かく行う必要がある、②ネットを使った営業、特にYou Tubeに1分程度の関心の高い分野の動画を載せることで顧客の関心を集めることができる、③コンテンツをいち早くリモート研修に対応したことを顧客に告げる(中身より方式を売りにする時期である)等のアイディアが出ました。研修メニューについては、抜本的新作を作るというよりも、リアル時代に使っていた研修メニューの改訂作業を進めている方が多いようです。一方で、リアル時代には通用した原理・原則が修正を余儀なくされているという話もありました。こまめな休憩や気持ちの切り替えができる仕組みづくりは必須のようです。

(3)については、印鑑文化は縮小してはいるもののゼロにはならないことがわかり、参加者全員で苦笑いしました。クラウド等を用いた電子認証システムの普及にはもうすこじ時間がかかりそうだという結論に至りました。

(4)も盛り上がりました。リモートワークの普及により、「コピールームでの立ち話」「給湯室・喫煙室での雑談」が消えてしまった…これでいいのか?という疑問からのスタートでした。仕事における時間的「余白」は新たな発想の根源であり、これがなくなることはダイナミズムの喪失につながるのではないか…という議論です。積極的に(「アクティブ」に)雑談を行う機会の創出は今後のオフィスのテーマになりそうです。①会議を中締めし、雑談をする方法、②研修で用いられるアイスブレイクを一般の会議にも転用する方法、③ランチタイムにZoomをつないで希望者だけを集める方法等、たくさんのアイディアが出ました。「雑談をしましょう」と直接的に誘うのではなく、間接的に、上手く「偶然を創出する」ことが大切だという意見には、皆さん、頷いていました。

(5)については、主にウォーキングとランニングについての意見交換となりました。一①走るモチベーションとして「食べ物」を絡める、②テーマを設定して歩いたり走ったりする、③地元発見の楽しさを味わうといった意見が出ました。

(6)については、人の管理は難しいものの、管理や監視を強化する企業が多い中で、悩んでいる部下や後輩への声かけの仕組みづくりについてトライアンドエラーを行っている方の話は興味深いものでした。上司が直接声掛けすると、部下としては恐縮したり、むしろ自信喪失したりしてしまう可能性がある。中間の先輩社員クラスにその役割を担ってもらう…というアイディアはおもしろかったです。また、進捗状況を企業側・上司側がチェックする仕組みではなく、従業員・部下自身がタスク管理できる仕組みを提示し、自分で気づくように仕向けていくことの重要性についても議論しました。

まさに「今」ならではのテーマで、話が途切れることのない2時間でした!

(レポート:竹永 亮  中小機構人材支援アドバイザー/ワイガヤサロン@TIP*Sファシリテーター)

~「ワイガヤサロン@TIP*S」とは~
各回ビジネスに関連するテーマを設定し、6名~8名程度で気軽にワイワイガヤガヤ語り合いながら情報交換を行う招待制会合です! 誰かが講義するわけでもなく、予め設定されていた結論や正解があるわけでもありません。あるときは世の中や社会について論じ、またあるときはビジネスの理論や技法について話し合います。 議論は苦手だけど、雑談なら楽しみたいな…という方に最適です。ファシリテーターも、その役割を忘れ、雑談に没頭してしまうことしばし…というちょっと不思議な「場」。 正解がない雑談だからこそ気づく、実際の行動につながる新たな視点を得られる2時間です。

次回予定や最新回のレビュー等こちらからご覧ください!