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【レポート】第123回 ワイガヤサロン@TIP*S「人はなぜ変化を拒むのか」

2020.11.30(月)

19:00-21:00

レポート詳細

今回は、「人はなぜ変化を拒むのか」というテーマでサロンを開催しました。
わかってはいても、「動けない、できない、変われない」ということが、世の中にはとても多い気がいたします。
なぜ人は変われないのでしょうか? 非常に深いテーマですが、1年の節目のこの時期に、思い切って皆さんと語ってみたくなり、このテーマで開催いたしました。

序盤戦、参加者の関心が最も高かったのは、「変わることができないうちの上司」「変わることができないうちの部下」という、広い意味での「同僚」に関する問題でした。
上司や部下の操縦法についてのどんなアイディアが飛び出すか…と思っていたのですが、意外にも、「変えようとするから苦労する。いっそ変えようとするのをやめてみてはどうか」という話で盛り上がりました。本人が気づくまで待つというスタイルです。逆転の発想ですね。

また、コロナにより、物事を判断する「優先順位・評価軸」にも変化が見られるという話も飛び出しました。
これまで、気づいていても採用できなかった優先順位・評価軸というのは確かににありました。たとえば、通勤時間の是非。「これ、本当に必要かなあ」と心のどこかで思っていても以前は口に出しても詮無きことでした。それが今は「すみません。明日はうちでやります(通勤はしません)」と大声で言えるようになったわけです。
コロナを機に、優先順位・評価軸が変わった一例だと思います。

人を変えるための「強制力」の是非についてはさまざまな異なる見解が飛び出しました。英会話やマラソンの場合、ある程度矯正される環境に自らを置いたほうが、自らを変えることができるという意見もあれば、強制力で変わることはできても、その効果は一時的なものに終わってしまうという意見も飛び出しました。
むしろ、相手の価値観に触れることができるような一押し(柔らかいプレッシャー)ができるように探ることが大切だという意見も出ました。「この話は多様性の尊重にもつながりますね」という声も飛び出しました。

参加者のお一人が示してくださった、大前研一さんの「人が変わるには3つの方法しかない。①付き合っている人間を変えるか、②時間の使い方を変えるか、③住んでいる場所を変えるかの3つである」という名言は、雑談をすすめる上での大きなヒントになりました。コロナの影響で多かれ少なかれ、①②③については確かに変化があります。ということは、やはり、今は誰もが変わることができるチャンスの真っ只中にいるのかもしれません。

震災後に「復興」という言葉は出てきましたが、これはいわばもとに戻るということを意味する言葉です。コロナの場合は、誰もがコロナ前と後の「変化」という言葉を使う…世の中の皆さん、本能的には「変わるしかないんだな」と気づかれているのではないでしょうか。
そのためのアクションをとっていきたいですね。

(レポート:竹永 亮  中小機構人材支援アドバイザー/ワイガヤサロン@TIP*Sファシリテーター)

~「ワイガヤサロン@TIP*S」とは~
各回ビジネスに関連するテーマを設定し、6名~8名程度で気軽にワイワイガヤガヤ語り合いながら情報交換を行う招待制会合です! 誰かが講義するわけでもなく、予め設定されていた結論や正解があるわけでもありません。あるときは世の中や社会について論じ、またあるときはビジネスの理論や技法について話し合います。 議論は苦手だけど、雑談なら楽しみたいな…という方に最適です。ファシリテーターも、その役割を忘れ、雑談に没頭してしまうことしばし…というちょっと不思議な「場」。 正解がない雑談だからこそ気づく、実際の行動につながる新たな視点を得られる2時間です。

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