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【レポート】自分の組織を変えるためできること。組織のアウェアネスを高めるガイド力をつけよう!

2020.12.04(金)

19:00-21:00
 

レポート詳細

次第にテレワーク率は上がり、様々なところで遠隔でのマネジメントの難しさについて語られることが多くなっている昨今。これまでのように職場で実際に顔を合わせたコミュニケーションは減り、誰もが今まで以上にそれぞれの視点を共有して、深めていくことの重要性を感じ始めているかと思います。

今回のワークショップでは、そんな自分が所属している組織に変化をもたらすために、起こっていることをどのように見立てて、どのようにガイドしていけばいいか?を考えていきます。中小機構・人材支援アドバイザーでもある丹羽さんが、企業の組織変革のサポートをしてく中での問題意識から生まれた今回のワークショップ、理論的背景には【プロセス指向心理学】【システム思考】をベースとした構成になっております。

ワークショップの初めに、参加者が「いま感じているご自身の組織内での問題や課題」を書き出してもらい、出来る範囲でグループシェアをしていただきました。また、「組織にとって望ましい状況・望ましくない状態」「自分自身にとって望ましい状況・望ましくない状況」についても氷山モデルの図を用いながら掘り下げて考えます。
参加者はそれぞれに問題・課題を感じていましたが「それ、分かるな~」と共感できるものもあれば「なるほど…。〇〇さんはそういうことが気になるんですね…」とグループ内でも自分とは異なる視点を持った人が既に存在しているということに気が付きます。そして、グループ対話をする中で【些細な違和感】からも大切な気づきが生まれました。


「そもそも『組織』とは、会社全体をイメージした時の話なのか。それとも、まず自分の見えている範囲(部署やチーム)内での話なのか。」という疑問です。

 

この【違和感から生じた疑問】こそ、今回のワークショップの中で重要な気づきだったように私は感じ取りました。
それは<みんな、それぞれに見ている部分や高さ・広さが違う>ということを参加者同士が対話する中から得た体感だったからです。
その【違和感から生じた疑問】を理解するために、まず組織内で「自分はどこの部分を見ているのか、大切と感じているのか」「今、自分はどの視座で話をしているのか」を伝え合って聞き合わなければ、組織の歯車はかみ合わず、なかなか進まないということが理解できます。また、その視点の違いは、任されている役職や部署の特異性が関係していたりすることにも気が付き始めました。
今回、グループ内で「自分が問題・課題と感じていること」をシェアしてみたことで、組織内でも起きている可能性がある<視点の違い>を実際に感じることができたように見えます。

そして、最後にはグループ内のメンバーを職場の人に見立て「自分が感じる問題・課題に対する他者へのリクエスト」を伝え合うシュミレーションをしました。
伝えている時の表情や言葉の選択など自分ではベストな状態と思っていますが、相手はどんな受け止め方をするかをグループ内でフィードバックをもらうことで、より実際の職場で<相手に届く伝え方>を持ち帰ることができました。

「自分の組織を良くしたい」と思っている気持ちは、皆さん同じです。
そのためには、それぞれの人たちが「見えているものや大切にしたいものが違っている」ということを知るためのガイド役の存在は大きいと感じました。

文・佐藤めぐみ