logo menu

Rin crossing(リン クロッシング)内覧会

2015.07.01(水)

レポート詳細

2015年7月1日発行 中小企業振興 第1147号1面にTIP*Sの記事が掲載されました。

 中小機構は5月28日、東京・大手町のビジネス創発拠点TIP*Sで、地域資源を活かした商品の販路開拓を支援するプロジェクト「Rin crossing(リン クロッシング)」の新規登録メーカーと登録バイヤーを中心とした内覧会を、登録バイヤー限定で開催した=写真。登録メーカー13社が参加し、訪れた多数のバイヤーとの活発な商談風景がみられた。

 リン クロッシングは、マッチングサイトの運営や商談会・展示会などを通じて各地で地域資源を活かした価値あるモノづくりに取り組むメーカーと、新たな市場を創造したいバイヤーとの出合いの懸け橋となるプロジェクト。これまで8回にわたって登録メーカーを公募。現在、メンバーは180社、バイヤーは約700人にのぼっている。

 今年1月に登録メーカー23社が参加して試行的に開催した内覧会が「突っ込んだ交渉ができた」と好評だったことから、新規登録メーカーの決定に合わせ、年4回、定期開催することとした。

 定期開催の第1弾となった今回は、今年登録したメーカーを中心に13社が参加。百貨店や専門店、通販などのバイヤーと一対一で商談したほか、参加企業同士の交流会、ネット販売の専門家によるミニセミナー、中小機構の専門家との個別相談も実施した。

 九州特産の先染め織物、久留米織と久留米絣によるハンチング帽子やマフラーなどを出展したのは「ROoRING(ロォーリング)」(福岡県大刀洗町)。これまで東京の展示会などに出展したところ、「東京のセレクトショップで扱ってもらえるようになった」(實藤俊彦代表)。とくに色合いが違う生地を折り合わせたマフラーやポンチョは、折り方によってさまざまなデザインを楽しめる実用新案としており、「リン クロッシングに登録したことで、もっとブランディングを進めたい」(同)としている。

 染色工房いふう(滋賀県高島市)は、伝統ある京友禅の技法を活かしたカラフルなショールを出展した。新潟・五泉の生地を使用し、京友禅伝統工芸士でもある中條弘之氏が染色する。「和装織と染色の産地が一緒に仕事をすることはなかった」(中條氏)とし、「クオリティの高い試作品を持ってきた。ぜひ販路を開拓したい」(同)と意気込んでいる。

 登録メーカー〝第1期生〟のアスカム(静岡県吉田町)は、間伐材から製造したセラミック炭とオイルを組み合わせた脱臭芳香器などを出品した。「登録企業となったことで、販路開拓や商品開発で非常に役立っている」(横山公哉マネージャー)と語った。

 このほかの内覧会参加企業は次の通り(順不同)。
 ▽かねみつ漆器店(長野県塩尻市)▽川口屋漆器店(香川県さぬき市)▽中外陶園(愛知県瀬戸市)▽つかもと(栃木県益子町)▽雄勝硯生産販売協同組合(宮城県石巻市)▽カネ芳製陶所(岐阜県土岐市)▽黒香師工房(京都市上京区)▽京屋染物店(岩手県一関市)▽二葉(東京都新宿区)▽松井ニット技研(群馬県桐生市)