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第6回「地方発!ベンチャー企業ミートアップ」

2015.11.01(日)

レポート詳細

2015年11月1日発行 中小企業振興 第1155号 4面に本イベントの記事が紹介されました。

経済産業省関東経済産業局と中小機構関東本部は、10月15日、東京・大手町にあるビジネス創発拠点「TIP*S」で「地方発!ベンチャー企業ミートアップ」を開いた。地方で活躍する有力ベンチャー企業の経営トップがベンチャーキャピタル(VC)やベンチャーとの提携を模索する大手企業などに対し、自社の技術・製品をアピールして、資金調達、業務連携や販路開拓につなげるという企画。当日は浜松市や札幌市などのベンチャー4社の代表者がVC、銀行、証券会社、ベンチャー企業と提携を検討している事業者などの関係者に、それぞれ独創性に富む技術・製品と経営者自らを売り込んだ。

同イベントは、地方ベンチャーと東京圏のVCや大企業とを結び付け、地方創生に直結する地方発ベンチャーの台頭を加速させる狙いのもと、今年5月以降、毎月開かれており、今回が6回目。起業家4人が各10分間のプレゼンテーションおよび質疑応答を行った。

まず、静岡大発ベンチャー、ANSeeN(浜松市)の小池昭史代表取締役が、従来の1000分の1という低線量・低被ばくで精密測定が可能な超高感度X線センサーモジュールについて説明し「医用として、また非破壊検査や手荷物検査など産業・社会インフラとして幅広く使える」と応用範囲の広さを強調した。

次いで、バイオベンチャー、ジナリスオミックス(横浜市)の西達也代表取締役が、ゲノム診断支援ITシステムと予防医療向けポリフェノールの開発といった同社の2本柱の事業について概説し「小さな会社だが、10年後には新しい医療を確立したい」と、中長期のビジョンを示した。

特殊なLED照明装置「ホロライト」を手掛けるパイフォトニクス(浜松市)の池田貴裕代表取締役は、道路の夜間ガイドライト、大草山(浜松市)のライトアップ、フォークリフトやクレーンの危険ゾーン明示などの安全補助用ライト、逗子海岸NIGHTWAVEでの波のライトアップなど、さまざまな用途で使われ始めているホロライトについて、実演を交えて解説し「安心、安全で、面白い、新しい光の使い方を提案していきたい」と抱負を語った。

トリを務めた医薬ベンチャー、エヌビィー健康研究所(札幌市)の高山喜好代表取締役は、呼吸器関連疾患の治療薬や、認知症患者の夜間徘徊など行動障害に対する治療薬の開発に照準を合わせていると説明し「札幌を拠点に地域経済に貢献したい」と今後の方向性を明示した。

関東経産局、中小機構では次回、第7回「地方発!ベンチャー企業ミートアップ」を11月19日にTIP*Sで開催する。その後も来年2月まで全10回を開く予定。